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吸音材としてのグラスウールについて

2008.07.22

glasswool8.jpg吸音材としてグラスウールが使われることが多いので、特徴をまとめておきます。

1.どれくらい使われているのか?
全建築の50~60%のシェア よく使われている理由:価格が安い、場所をとらない、施工が楽など

2.吸音材としての性能、使い方はどうか?
まず下の図表を参照してください。

glasswool6.jpg  
■石膏ボードなどでグラスウールを挟み込むと低音域で吸音性能があがる
■厚さが100mmのグラスウールを使うとと低音域で吸音性能が高い
■50mm厚のグラスウールを使う場合には後背空気層を40mm以上とれば、100mm厚を使った場合とほぼ同等の吸音性能があがる。
■ちなみに後背空気層をとらなかった場合には低音域での吸音性能は1/3となる。

この表から読み取れることを要約すると以上です。
この結果の範囲内での
第一位は
・24K厚100mmのグラスウール
第二位は
・32K厚50mmのグラスウール+後背空気層40mm
でした。






glasswool5.jpg





出典:硝子繊維協会 吸音率データーより編集して作成
http://www.glass-fiber.net/tigau/3.html

吸音率とはhttp://www.acoust.rise.waseda.ac.jp/publications/koyasu/k34.pdf
が詳しいので参照してください。


 
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ロックウールとグラスウールの違い

2008.07.21
ロックウールとグラスウールの違い、使い分けについて

rockwool.jpg
ロックウールとグラスウールをどう使い分けているのかという質問がありましたので整理しておきます。

インフォレントの場合、床に敷くときは150KGか200KGのロックウールを使っています。
理由はやわらかいと床がふにゃふにゃして歩行感が損なわれるからです。それから中低音域の吸音をより多く吸音するために出来る限り厚めのものを使っています。

壁や天井に敷き込む時には中高音域を効果的に吸音させたい場合には60KGか80KGのロックウールを使っています。壁や天井裏などでは単なる共鳴防止目的の時には安いのでグラスウール24KGを使っています。目的によって使い分けています。
通常の建築ではグラスウール24KGを厚さ50mmで施工するケースが多いのですが、防音室がある場合は、特に厚みは重要なのでその部分は、最低でも厚さ100mmを入れて遮音シートを貼ってもらうようにして下さい。空気伝播音に関してですが、吸音率が約4倍ほど違ってきます。(固定伝播音対策は別途必要です。手前味噌ですが「音パット」など。・・・浮き壁、浮き床、浮き天井、制振が同時に簡単に出来ます。)

その他、ロックウールとグラスウールの違いをまとめておきます。

1.材料が違う
ロックウールは玄武岩などから作る

グラスウールは廃ガラスなどから作る

2.密度が違う
ロックウールの密度は30kg/m³・40kg/m³・60kg/m³・80kg/m³・100kg/m³・120kg/m³・150kg/m³・200kg/m³など
・・・重いもの、厚いものほど中低音域に強い ただし重いものほど値段が高い

グラスウールの密度は10kg/m³・16kg/m³・24kg/m³・32kg/m³など
・・・壁や天井裏などに使うことが多い。中高音域での吸音性が良い。製品はロール状のものが多い。安価などでよく使われる。

3.吸湿性
グラスウールは吸湿しやすい。水に濡れると断熱性能・吸音性能が著しく低下する カビが生えたりするので結露対策を考慮する必要がある(例えば床スラブや外壁には密着させないなど)
ロックウールの吸湿性は、グラスウールの1/5程度

4.耐熱性
グラスウールの耐熱温度は400度、ロックウールは650度。

 
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防音工事の効果予測シミュレーション事例

2008.07.16
防音工事を行う前に効果予測をしたい、そんな要望が時々あります。
音を科学的に論じるのは音響工学の専門家にお任せするとして、
ここでは防音リフォームの計画に際して実践的に使えるサービスとして、
「防音工事の効果予測シミュレーション事例」をご紹介いたします。


simuration1s-.jpg
左の図は工場騒音のケースです。
工場の窓から隣接民家へ漏れるのを防ぐのが目的で、近隣への騒音対策でのケースです。
上の図が対策前、下の図が防音壁を建物全面に設置した場合の効果予測となります。











下の図は店舗の駐車場での騒音シミュレーション事例です。ドアを閉める音がどのように民家に響くのかを予測します。上が対策前、下の図が防音壁設置後の予測図です。

simuration2s-.jpg


















次の図はsimuration3s-.jpgカラオケ店舗の防音対策事例です。排煙窓や壁側面からの音漏れをシミュレーションしています。上が現在、下が対策後です。
音の広がり方(赤い線)が小さくなっているのがわかります。















下の図はsimuration4s-.jpg隣接民家への騒音対策効果の説明用に作成したシミュレーション例です。
複数の建物が近接する場合、音は反射を繰り返して、おもわぬクレームを呼ぶことがあります。隣の家はそれほど被害がないのに3軒先からクレームが頻発するなどのケースです。
実際の騒音発生源での騒音量や建物配置をデーターに落として効果予測をします。











以上、騒音シミュレーションの事例を4例ご紹介させていただきました。

次に気になるシミュレーションに要する費用ですが、このサービスは
実際に現場でどのような騒音が発生しているかを事前に計測しなければ
予想できません。
実際の建物は大小あり計測点数によって異なりますが、
騒音シミュレーション費用の概算算出方法について示しておきます。

◇シミュレーションの実施・・・効果予測
基本料金 10万円(税別) 
レポートは6〜10ページのボリュームになります。
具体的な対策例をご提案し、シミュレーションを実施いたします。
ボリュームが11ページを超える場合には別途ご相談とさせてください。


◇現在の状況把握・・・騒音測定費用 
基本料金 10万円(税別) 測定箇所8箇所まで
8箇所以上の場合、1箇所増につき5千円アップ
関東地方、東海地方の場合、交通費は上記に含まれています。
東北・関西・北陸・地方の場合、交通費2万円
九州・四国・北海道の場合、交通費宿泊費で6万円
を別途費用で見てください。


例)東京で測定 測定箇所30箇所の場合 (30−8)×0.5+10万円=19万円
となります。建物形状、窓位置がわかる平面図、側面図などをご用意してください。
図面が無い場合は現場で作成することもできます。
現場作成する場合は1図面あたり5千円が目安です。

お問合せ先
株式会社インフォレント 防音リノベーション事業部 担当 工藤・宮川
03−5822-4800

 
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